★3月25日(第6日)
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<第1試合:大阪桐蔭11-0宇部鴻城


◆二回戦◆

<第2試合:履正社1-0呉

<第3試合:盛岡大付5-1智弁学園



<第1試合:大阪桐蔭(大阪)11-0宇部鴻城(山口)>

大阪桐蔭が選抜出場9大会連続初戦突破!11-0で宇部鴻城を圧倒!
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↑1回裏大阪桐蔭無死満塁、根尾が右前2点適時打を放つ

大阪桐蔭が投手、内野、外野をこなす“3刀流”の根尾昂外野手ら2年生の活躍で、昨秋の中国大会王者・宇部鴻城(山口)に圧勝した。センバツは出場した9大会連続で初戦突破となった。
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↑4回に2ラン本塁打を放った山田(左)に声をかける大阪桐蔭・西谷監督

西谷浩一監督は甲子園で春夏通算38勝として、並んでいた蔦文也氏(池田)、阪口慶三氏(東邦、大垣日大)を超えて歴代単独7位に浮上。歴代6位の木内幸男氏(取手二、常総学院)まで、あと2勝とした。
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↑4回2点本塁打を放つ大阪桐蔭の山田
大阪桐蔭は2年生が5人先発。初回は先頭、2年生・藤原恭大外野手の左中間二塁打をきっかけに無死満塁として、押し出し四球で1点を先制。続く5番・根尾が右前へ2点適時打を放った。さらに2年生・山田健太内野手が二回に適時打を放ち、四回は左翼席へ弾丸ライナーの2ランを放った。センバツはこれで1回戦16試合が終了。大阪桐蔭は2回戦で、静岡と対戦する。

中学時代はスキーのチャンピオンとしても注目された大阪桐蔭の2年生、根尾昂(あきら)外野手が、2点適時打で甲子園にデビューした。「5番・遊撃」で先発出場。初回、4番の山本ダンテ武蔵外野手(3年)が押し出し四球を選んで先制し、なおも無死満塁と好機は続いた。ここで根尾は一、二塁間を破る適時打を放ち、2点を追加した。「前の打者が押し出しで、投手も苦しい場面。ストレート中心で来ると思っていました」と、冷静に相手投手の心理を読んでいた。
【中学時代の根尾の活躍はコチラ】
4回には同じ2年の山田健太内野手が、中押しの2ラン。根尾は「(2年は)みんながライバルです」と、同級生の活躍にいっそうモチベーションを高めていた。
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↑1死も取れず初回で降板した宇部鴻城の先発・早稲田

宇部鴻城の先発・早稲田玲生投手(3年)は1死も取れず打者5人に2安打2四球など5失点で1回途中降板。わずか21球で終わった。「気持ちの面で攻められなかった。技術よりも気持ちを強くして夏に帰ってきたい」と下を向いた。
<第2試合:履正社(大阪)1-0呉(広島)>
履正社エース竹田が2安打完封で8強一番乗り!呉はエース池田好投で大健闘!
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↑履正社エース竹田は呉を2安打完封
優勝候補の履正社はエース右腕・竹田の好投もあって、呉に1―0と競り勝ち、3年ぶりのベスト8進出を決めた。しかし、試合後の岡田監督の表情は曇ったままだった。初回二死二塁から若林の適時二塁打で先制したが、その後は再三、好機をつくりながら、呉のエース左腕・池田の前に追加点を奪えなかった。指揮官は「今日のような試合をしていてはダメ。(打線は)ちょっと気負いすぎていて、みんな打たされている。相手の完全なバッテリーペースにはまっていた。1、2打席で修正していかないといけない」とバッサリだ。
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↑1回2死二塁、先制の右前適時打を放つ履正社の今秋ドラフト候補・若林将平
早実・清宮とともにプロのスカウト陣が密着マークする主砲・安田も二ゴロ、四球、二ゴロ、左飛に終わり「新チームになって1―0の試合は初めて。今日は竹田が頑張ってくれて野手陣は反省です」と笑顔はなかった。安田は日大三との初戦でも二塁打こそ放ったものの、相手左腕・桜井に3三振。「もう一度、頭の中で整理して、次は竹田を助けられるようにしたい」と気を引き締めた。
5三振を奪い、2安打で完封した竹田は「60点ぐらい。変化球のコントロールが悪くてカウントが取れなかった」と自己採点は超辛口。岡田監督は「完封できたということはいい投球だったと思う」とエースの力投をたたえながらも、野手陣には「何も言わない。何で打てなかったのか、自分たちで考えろと。そうしないと、また同じことの繰り返しになる」と最後まで厳しかった。
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↑強打の履正社を1点で抑えた呉の先発左腕・池田吏輝
呉のエースの池田吏輝投手(3年)は無失策の堅い守りに支えられて8回6安打1失点と好投。1回2死二塁で履正社の4番若林に適時二塁打を許したが、池田は「思ったより打たれなかった。7~8点取られると思っていた。負けたけれど、楽しんで試合ができた」と笑顔を見せた。
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↑履正社に敗れ悔しそうな表情を見せる呉・池田(左)右は中村監督
今秋のドラフト候補に挙げられる履正社3番安田との対戦は、3打数無安打1四球。満足な打撃をさせず「オーラがあって、最初はビビってしまったけれど、自分でも通用すると思った」。試合前には「抑えて自分も注目されたい」と初々しく話していた左腕が見事に封じた。
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↑近畿勢3校出場で土曜日の甲子園は大いに賑わった

<第3試合:盛岡大付(岩手)5-1智弁学園(奈良)>
昨春覇者・智弁学園、敗れる!盛岡大付が春夏通じて初のベスト8進出!
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↑昨季のセンバツ覇者・智弁学園に1失点完投勝ちした盛岡大付の先発・三浦瑞樹
昨年の覇者、智弁学園が盛岡大付に1―5で敗れ、史上3校目のセンバツ連覇はならなかった。勝った盛岡大付は春夏通じて初のベスト8進出を決めた。5回まで智弁学園・松本、盛岡大付・三浦瑞の両投手が1安打無得点に抑え息詰まる投手戦となった。
均衡が崩れたのは6回。盛岡大付は2死から2番・林、3番・大里の連続二塁打で待望の先取点を奪取した。7回には1点を加えた2死満塁から2番・林が中前適時打で2点を追加しリードを4点に広げた。8回にも1死一、二塁から7番・臼井が右前適時打で5点目を加えた。
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↑7回裏盛岡大付2死満塁、林(左)が智弁学園先発の松本から2点適時打を放つ
5点差を追う智弁学園は9回に無死満塁から4番・太田が三振。代打・高塚の遊ゴロの間に1点を入れたが6番・石田捕邪飛に倒れ試合終了となった。ベスト8に進出した盛岡大付は、大会9日目の準々決勝第1試合で履正社と対戦する。
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↑2回戦で敗れ涙しながら整列する石田(左)ら智弁学園の選手たち
昨年に続く連覇を目指した智弁学園だったが、盛岡大付の左腕、三浦瑞を攻略できなかった。小坂将商監督は「三浦君のチェンジアップがよかった。チェンジアップを捨てさせる指示の甘さを感じています」と振り返った。勝敗の分かれ目は6回の攻撃。無死1塁から犠打が失敗し併殺打となってしまった。「バントの失敗があって、攻撃が後手後手に回ってしまった」と話した。ただ、エースの松本が5回まで1安打と好投し「松本が我慢強く投げたのは収穫でした」と夏を見据えていた。