第98回全国高校野球選手権愛知大会の抽選会が25日、刈谷市総合文化センターであり、5回戦までの組み合わせが決まった。甲子園への切符をかけた190チームの熱戦は7月9日に開幕し、順調に進めば、同29日に岡崎市民球場で決勝戦が行われる。
抽選が始まると、各チームの主将やマネジャーは緊張した面持ちで次々に檀上にあがり、くじに書かれた番号を読み上げた。春夏連続で甲子園を目指すシードの東邦は藤嶋健人主将(3年)がくじを引きAブロックに。「チームはいい状態。大会まで間もないが、一日一日の練習に集中して悔いのない夏にしたい」と意気込んだ。昨夏準優勝の愛工大名電は今大会はノーシードで臨む。昨夏優勝の中京大中京がいるDブロックに決まると、会場内は「おおっ」と大きくどよめいた。マネジャーの鈴木智賀(ともか)さん(3年)は「厳しいブロックを乗り越え、優勝を目指したい」と力を込めた。その愛工大名電と1回戦であたる安城南の沢井俊介主将(3年)は強豪相手に「やってやるという気持ち」と気合十分。「2年半、精いっぱい練習してきたことを全部いかしたい」
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2016/06/26 12:23:34
今年が初出場のチームもある。4月に開校したばかりの愛知総合工は、部員全員が1年生だ。宮田康平主将は「どんどん挑戦していく」と公式戦初勝利を目指す。また、西陵と名古屋商は昨年に引き続き連合チームでの出場。吉田智浩主将(名古屋商・3年)は「相手の滝は力のあるチームと聞いた。九回まで戦い抜き、何とか1勝を挙げたい」と初戦突破に闘志を燃やしていた。
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2016/06/26 12:30:12
準々決勝以降の組み合わせは、5回戦終了後の抽選で決まる。
■Aブロック 東邦春夏連続狙う
春夏連続出場を狙う東邦は、投打でプロの注目を浴びる藤嶋が健在。優勝候補の一角を占める。脅かすのは昨大会で藤嶋から大量点を奪った渥美農か。初戦に勝てば再戦が実現する。大同大大同と小牧の対決も好カード。愛知総合工は初の公式戦で初勝利を目指す。
■Bブロック 愛産大三河など軸
シードの愛産大三河への挑戦権をかけた2回戦が好カード。新城東作手は選手個々の能力が高く、安城学園は春の県大会予選で愛産大三河を破った。この中から抜け出たチームが軸になりそうだ。好投手がいる名経大高蔵や、成章、名市工芸なども上位をうかがう。
■Cブロック 享栄21年ぶり視野
21年ぶりの夏の頂点を狙う享栄がリードし、有力公立校が追うブロック。投打にまとまりのある高蔵寺は春の県大会予選で享栄に大敗しており、雪辱を期す。春の県大会で享栄に惜敗した津島や、甲子園経験のある国府や豊田西、私学では名古屋国際の評判が高い。
■Dブロック 強豪そろう激戦区
私学の強豪校がひしめく最激戦区となった。強打者高橋を擁する愛工大名電、豊川、至学館など、優勝を狙えるチームが激しく競り合い、勝ち進むと4回戦で連覇を目指すシードの中京大中京とあたる。丹羽や吉良、刈谷、名市工といった公立勢もあなどれない。
■Eブロック 実力差なく混戦か
絶対的に優位なチームはなく、混戦模様だ。シードの愛知は2年生が中心。中部大春日丘との対戦が濃厚な3回戦は好勝負になりそう。秋の県大会3位の栄徳や、春の県大会で愛知と接戦を演じた星城、好投手を擁し安定した戦いができる半田工にも注目だ。
■Fブロック 愛知啓成がリード
桜丘、愛産大工、豊橋中央など力のある私学がしのぎをけずるブロック。中でも春の県大会で4強入りし、シード権を獲得した愛知啓成が総合力でリードしている。そつがない野球ができる横須賀や、好投手を抱える一色の県立校が、これらに挑む。
■Gブロック 注目公立校対戦も
千種は春の県大会で右腕葛山が活躍し、初めてシード権を獲得した。春の全三河大会を制して勢いに乗る西尾東にも好投手が控えており、3回戦で注目の公立校対戦が実現する可能性がある。打力の高い愛知黎明や、名古屋、蒲郡東なども勝ち上がる力を秘める。
■Hブロック 力ある公立勢集中
地力のある公立勢が集まる中、好右腕浅野が安定感を増したシードの大府がやや優位か。1、2回戦では小牧工―豊田工、瑞陵―豊橋東が好カード。大府と同じ地区で互角の戦いをしている東浦や、安城のほか、私学では岡崎城西や中部大第一も勝機をうかがう。
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0対0で迎えた4回表一死満塁のピンチ。最も緊迫した場面で先発の岩本 悠生(3年・左投左打・180センチ74キロ・京築ボーイズ<福岡>)からマウンドを引き継いだ根尾は、初球いきなり「145キロ」を出してレクザムスタジアムの観衆をどよめかせると、二死満塁から暴投で1点を失った後も常時140キロ前半のストレートで押しながら、120キロ台中盤のスライダー、110キロ台のカーブも織り交ぜて、センバツ21世紀枠小豆島打線に対峙。6回表には一死から連打を食らうも巧みな二塁けん制で両走者を刺すクレバーさも見せた。
結局、根尾はこの小豆島戦で7回表終了までの3回3分の2を投げ、打者13人に対し被安打4・奪三振7・無四球で失点・自責点共に0。高校デビュー戦としては満点の投球内容だった。
なお、試合は6対4で11安打を放った大阪桐蔭の勝利。5回裏に同点、6回裏に2点を勝ち越した大阪桐蔭が3対1でリードするも、小豆島が8回裏に二死からの死球後4連打で同点。ただし8回裏に大阪桐蔭が再び3点を勝ち越し、小豆島に計12安打を浴び最後は二死満塁のピンチを背負いながらも逃げ切った。午前中の第1試合では大阪桐蔭が大手前高松に10対4で勝利している。